ICテストソケット(金型)

概要

半導体・電子部品の製造工程の最終検査に使用されるテストソケット。
汎用品のICソケットはもちろん、5G、IoT、AI、自動運転などのカーエレクトロニクスなど進化する電子デバイスに合わせてカスタムICソケットを作成致します。汎用の枠を利用してコンタクト部のみを作る事で低価格、短納期対応いたします。

用途・分野

用 途
半導体IC・電子デバイス、モジュール等の開発評価、動作確認用
    バーンインテスト(BT)、高温恒湿バイアス試験(THB)、高加速寿命試験(HAST)等、出荷前検査

分 野
電子デバイス(AI、ASIC、SoC、メモリー、アナログ、ディスクリート部品、CPU、通信、高周波、
     パワー半導体、水晶、SAWフィルタ)
  対応PKG:BGA、LGA、LCC、CSP、QFN、SON、QFP、SOP、SIP、DIP、POP、TO
センサー(CMOS・CCDイメージセンサー、圧力、ジャイロ)
モジュール製品(カメラモジュール、大電流モジュール)
光通信モジュール(バタフライ、TOSA、LOSA、レーザーダイオード、チップ、素子、AiP、AoP)
車載製品(LiDER、TOF、ECU、PCU、IGBT、Liイオンバッテリー)

ICソケットとは

ICテストソケットはICの電気的特性確認や信頼性評価を行うことを目的とした、ICと評価用プリント基板とを電気的に接続するためのツールです。ICの特性評価を繰り返し行えるように、挿抜が可能な仕様となっています。
ICソケットと称される身近なものとしては自作PCや電子工作などで、GPU,CPU,各種半導体ICや電子部品を基板に直接ハンダ付けせず、抜き差し交換をする場合や一般環境でICの動作確認をする為の実装用ソケットと言われるタイプと-55℃から200℃近辺の環境下で半導体をテスト(バーンインテスト)する時に、使用可能なバーンイン用ICソケットがあります。

    半導体を組み込んだ製品は極寒の場所や砂漠などの高温や多湿の場所で使用されたり、宇宙にも運ばれたりします。また、身近なものだと、自動車も半導体、電子部品が多く搭載されていて、高温になるエンジンルームに置かれたコントローラー(ECUなど)にも組み込まれてもいます。どの様な過酷な環境下であっても半導体ICがきちんと動作する品質を担保する必要があり、-55℃から125℃、車載デバイスではさらに厳しい150℃の環境下でのバーンインテスト(スクリーニング)や、ハンドラーテストと言われる電気的な検査をする工程があります。
工程毎にバーンインと言われる加速試験で使用されるソケットをバーンイン用ソケット(Burn-in socket)、ハンドラーなどで使用されるソケットをICテストソケットやハンドラー用ソケットと呼ばれています。 バーンインソケットは金型で先ほどの低温、高温にも耐えられるエンジニアリングプラスチックスの材料で射出成型で作り、特性試験などで必要数が少量の場合は、加工性の良い絶縁材料を切削加工をして作ります。 切削ソケットに関してはこちらのページをご参照ください。  全ての形状を切削で作るより、ICと電気的にコンタクトする部分だけを切削で作った方がコストメリットがあり、短納期で済む場合がありますので、この後にご紹介する枠ソケット(セミカスタム)の活用もお勧めいたします。
ICソケットには半導体ICに電圧や信号を与える為の沢山のコンタクトピン(主にBeCu)やプローブピンが組み込まれています。ICパッケージの端子の形や端子ピッチ、特性に合わせ適したものを豊富な経験とラインナップの中からチョイスいたします。
 バーンインソケット、テストソケットの形は様々あります。蓋でICを抑えるクラムシェルタイプと自動機でICを挿入しやすい構造で、蓋の無いオープントップタイプです。 
汎用品の他にイメージセンサーやFPC付きモジュールなどの特殊な外形の製品にも金型からカスタム対応を致します(独自の枠ソケットを利用したシステムで低コストを短納期も可能です)。
大電流、高周波デバイスなど新しいニーズにも豊富なアプリケーションで対応いたします。
コンタクト方法など困難な課題の解決に多くの実績がございます。お客様の用途や使用環境などを伺い豊富な経験から最適な設計を提案させて頂きます。是非ご相談ください。

 ヤマトマテリアルは1982年にエレクトロニクス事業に参入当時、ICは産業のコメと言われた時代。業界の方の強い要望がきっかけでICを評価するバーンインソケット、テストソケットの商品化を進めました。
ICパッケージの図面一つあれば、使用目的に応じたテストソケットのご提案から、評価に必要な環境試験機器やバーンインテスト用の基板(BTボード)、高温恒湿バイアス試験(THBボード)、高加速寿命試験用の基板(HASTボード)やマイコンなどの高温、低温動作確認用などの基板の設計・製作とICソケットも実装してお届けするなど幅広い対応をしています。

基本的なICソケットの形状

クラムシェルタイプ   
・マニュアル測定向き
・貝殻のようにフタが開閉するシンプルな構造です




 


ダブルラッチタイプ   
・マニュアル測定向き
・フタが分離式するため垂直に押し込む事が出来る為、BGA等で採用しています





 

オープントップタイプ  
・ハンドラー(自動機)向き
・カバーの上下稼働でコンタクトピンが開閉
・量産工程で採用実績が豊富





バタフライタイプ    
・ハンドラー(自動機)向き
・羽根形状のパーツでデバイスを押える構造
・イメージセンサー、水晶で採用多数





 

カスタム実績

カメラモジュール ➤ フレキシブル基板のBtoBコネクターへのコンタクト
イメージセンサー ➤ ヒーター温度調整機能付きソケット
大電流デバイス  ➤ ケルビンコンタクト、ヒートシンク付きソケット
高周波デバイス  ➤ シートコンタクト、極小プローブピン

枠ソケット(セミカスタム)について

電子デバイスの形状に合わせて枠の中身だけを製作するセミオーダーでICソケットの製作が可能なシステムです。
標準枠はQFN(S・M・L)を準備、SON・CSP・BGA・LGA等にも対応可能です。
品質はそのままに、低コスト、短納期を実現致しました。
ICや電子デバイスの初期開発や少量多品種製品の検査で是非ご使用下さい。

Q&A よくあるご質問

Q.最小何個から製作が可能ですか?
A.1個から対応可能です。
Q.材料は何を使っていますか?
A.高温試験を想定してPES、PEIなどのエンジニアリングプラスチックを使用しています。
Q.製作するにあたりどのような情報が必要ですか?
A.対象製品の図面、試験環境(温度・電流・電圧)、デバイスの特性(周波数帯域、接触不可エリア)、
数量を教えて下さい。
Q.基板やアセンブリーも依頼可能ですか?
A.いずれも対応可能です。基板に関してはこちらのページをご覧ください。
Q.打合せは可能ですか?
A.可能です。
東日本は本社(東京)、中京、関西、四国、中国地区は大阪支店、九州地区は九州営業所(福岡)から
お伺いさせて頂きます。。
その他、ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。